海野紅茶さんが、うさみみを書いてくれたので、お礼に彼女のPCさんであるアーネストさんを書きました。
多分、うさみみが高校の修学旅行か何かでロンドンに行ったときの話。ということで。
プラなリアの最近のブログ記事
その7からの続き。巻き込まれる、兄・シーニー。
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「ブラート、これすごい! すっごい可愛いし甘いの!」すっかりのぼせ上がった弟の勢いに抗いきれず、シーニーはその変わった形の砂糖菓子を一粒、舌に乗せた。予想に違わぬ、歯が融けそうな甘さに硬直していると、不意にぽんと肩を叩かれる。手渡された珈琲の苦味がこれほど有り難いことはなかった。
ガルボイ meets 金平糖。
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小さな瓶の中身にガルボイの目がまん丸に見開かれた。「これ、なに...!?」淡いピンク色をした瞬く星のような形の砂糖菓子を見つめる目は、興奮のあまりか薄ら潤んでさえいる。「金平糖よ。お土産にもらったの」「コンペイトー...」呆然と繰り返す口に、瑞希は取り出した一粒を放り込んだ。「甘ーい!」
『ハムレット』の宰相親子が好きです。
対竜でご一緒してる、カルクルさんとこの緋野さんとうさみみ。
何だかんだ言いつつも、仲良しさんだといい。
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「近くに用があってな」そう言うと、うちは喫茶店じゃないぞと呟きながらも、うさみみは律儀にあの下手な喫茶店より美味いコーヒーでオレを迎えた。「まさか晩飯まで食べてくつもりじゃないだろうな」「そのまさかだって言ったら?」無言で冷蔵庫を確認し出した奴を見て、オレは小さな勝利を確信した。
うさみみ姉と、うさみみ兄。
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脱衣所を兼ねた洗面所の籠には、きちんと畳まれた服とタオル、そして黒いウサ耳が収まっている。ふと目についたそれを取り上げ、瑞希は何とはなしに頭に乗せてみた。「何をしてますか」通りかかったのは、上の弟。「似合う?」「三月の方が違和感ないです」「見慣れてるだけだろうけど、むかつくわね」
うさみみの誕生日は、4月17日という設定です。
ということで、4月に入ってからずっと、うさみみの誕生祝いプラリアだー、とちまちま書いていたのですが、何故だか結果的には「うちの姉さん、サイコー」って話になってました。
いいんです、瑞希さんは素敵なお姉ちゃんなんだよ! らぶ!
月夜の兄弟。
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「冷えますよ」開け放たれた窓から見上げた月は、まるで夜空に空いた穴のように円かった。湯呑みを傾けるばかりの兄の肩に手を置けば、ひやりとした肌が薄い部屋着越しにも感じられる。「兄さん」「なら、お前がそうやって触れていろ」振り向きもせずに言われれば、動けなくなる。三月はそっと頷いた。
なんてことはない、
「騎兵兄貴が怪我したって聞いたら、うさみみは喜多路町まで飛んでくよ!」
っていう、ただそれだけの話。
騎兵な兄貴は、元小学校教員です。
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磨り減った赤鉛筆を置き、三厳は散らばっていた回答用紙をまとめた。ぐるり首を回したところで、かたんと卓上に湯呑みが差し出される。「まだ寝ていなかったのか」「テスト週間だから。でも、これ飲んだら寝ます」ホットミルク入りのマグを持ち上げてみせた弟に一つ頷き、三厳は湯呑みに手を伸ばした。
たぶん、10年くらい前の兄弟。
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宿題の書き取りをしていた弟が困惑した顔を上げたので、宇佐美三厳はどうしたと声をかけた。「兄さん、この字、あってる?」同じ字を繰り返すうちにゲシュタルト崩壊を起こしたらしい。大丈夫だ、と言っても不安そうにしているので、見ていてやるから、と先を続けさせた。 ...これはこんな字だったか?
うさみみと、お姉ちゃん。
Twitter的140字小話がマイブーム。
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しょりしょりと、銀のナイフが林檎の皮を剥いていく。ちょいちょいと動く指の動きに合わせ、宇佐美三月の頭上で黒いウサ耳が小さく揺れた。「瑞希さんも食べますか」「面倒でないなら、頂戴」「大丈夫ですよ」しょりしょり、蛇の舌のように皮が落ちる。「三月」「はい」「ウサギさんにしてね」「はい」
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